「マジで？」
ほっと安堵した表情とともに嬉々とした声色が岩波くんから漏れた。
岩波くんの反応を見てもしかしてと思ったわたしは、じーっと岩波くんを見つめた。
「⋯⋯⋯」
「⋯⋯なに？」
わたしの思っていることが分かったのか、岩波くんは気まずそうにしながら若干顔を引き攣らせた。
「岩波くん、夏葉のこと好きなのね」
わたしの発言にわかりやすく耳までぽっと赤く染めた。
⋯⋯分かりやすいわね。
「え？！ あ、いや、そ、れは⋯」
赤い顔でたじろぎながらも、たどたどしく言葉を並べる岩波くん。
その様子がかわいく見えて、思わずクスっ笑ってしまった。
「うふふ、あからさますぎてバレバレよ」
本人は隠せていると思っていたのか、「うっ」と声をもらしてガクッとうなだれてしまった。
「いつから好きなの？」
しゃがみこんでしまった岩波くんに目線を合わせて問いかけた。
