耳元に顔を近づけてくるから、柔らかな髪に首がくすぐられて、背中がゾクゾクする。
直接耳に色気ダダ漏れの声色を流し込まれ、瞬間顔や耳がカアっと熱を帯びはじめる。
「ちょ、待って」
スッと耳元から顔を離したかと思うと、わたしの顔に迫ってくる彼を押し返そうと腕に力を込める。
「秋妃」
「⋯⋯っ」
咎めるように名を紡がれ、一瞬油断した。
その一瞬の隙を優絆が見逃すはずもなく。
「───んっ」
一度離れた彼の唇が、わたしの唇にふたたび重ねられる。
先程より激しく食べられてしまいそうなキスに、だんだんとカラダの力が抜けていく。
「んんっ⋯ぁっ、はぁ⋯」
淫らな水音とわたしの口から漏れる声が羞恥をあおり、聴覚を刺激する。
薄っすらと目を開き、わたしをじっと見つめてくる。
「誘ってんの?」
見つめてくる瞳がさらに熱を宿し、妖艶な瞳と化す。
