元カレの溺愛が止まらない



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「俺からの連絡待ってたんだな」

「え⋯⋯」

「今朝、草柳と話してたろ」



お昼休み。


空き教室に行くと、優絆が机に腰かけるように座って待っていた。




「⋯聞いてたの?」


人の会話を盗み聞きするなんて、と、ジト目で優絆を見やる。


「聞こえたんだよ。草柳声デカすぎ」



呆れつつ苦笑気味にそう言う優絆。


たしかに夏葉は声が大きい。



「それで⋯なにか用なの?」


平静を装い、優絆に向き合った。

いきなり空き教室に呼び出されても。



「こっちきて」



言われた通り優絆にゆっくり近づくと、


腕をつかまれ強いチカラで引っぱられて、腰にも腕がまわりグッと引き寄せられた。




そして次の瞬間、




「んっ⋯」



唇にやわらかい感触が重なった。