びっくりしたけれど「おはよう。ちょっと夏葉落ち着いて?」と、夏葉を落ち着かせる。
夏葉は、ふう⋯と一息つき「で?どういうこと?」と、再度聞いてきた。
「じ、実はね⋯⋯」
わたしはここでようやく、数日前の優絆との出来事を夏葉に話した。
「え〜〜っ! なにそれっ! 最上くんぜったい秋妃に未練あるじゃんっ!! てかタラッタラじゃんっ!!」
先程おさまった興奮がぶり返したようで、また矢継ぎに喋りはじめる夏葉。
「だ、だからちょっと落ち着いて⋯!」
興奮したようすで身を乗りだしてくる夏葉に、わたしはタジタジになってしまう。
「で? で? 最上くんからなんて連絡きたの?」
「それが⋯⋯まだ一度もないのよ⋯」
悲しいことに⋯。
わたしも待っているのだけれど⋯。
「え、そうなの? 学校で毎日顔合わせてるのに?」
夏葉は、目をぱちぱちとしばたかせた。
やっぱり、そう思うわよね⋯。
わたしだっていつ連絡がくるのか、待っているのだもの。
それなのに、淡い期待は打ち砕かれるばかり。