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「⋯ん」
あれ、わたしいつのまにか眠ってしまっていたのね。
目が覚めてまずはじめに感じたものは、温かいものに包まれているような感覚。
なにかしら?
確認しようとしてもぞもぞしていると、
「⋯⋯起きた?」
上から声が降ってきた。
顔を上げると、綺麗な瞳と視線が重なった。
⋯⋯???
なに⋯この状況。
ど、どうして優絆の腕のなかで眠っているの?!
軽くパニックを起こしているわたしをよそに、
優絆の両腕はしっかりとわたしを受けとめて、包みこんでくれている。
⋯なんともまあふつうの表情をしながら。
涼しい顔してるのはどうして⋯?
「ベッドに寝かせようと思ったけど、お前⋯俺の制服にぎりしめてはなさねえし」
