ぶつぶつと文句を言いながらも離れてくれて、わたしのカラダを抱き起してくれた。
「ふあ〜」
口元に手をあてあくびするわたしに「寝不足?」と不思議そうに聞いてくる。
「昨日久しぶりにママと遅くまで話してたのよ」
会話に花が咲いちゃって、気づけば日をまたいで数時間経っていた。
やっぱ睡眠は大切ね。
この数時間で痛感したわ。
優絆は「ふーん」と興味なさげに相槌を打った。
「寝るのはかまわねえけど⋯」
変なところで言葉を区切られる。
「お前すげえ目立ってたもんな」
ふっと笑いながらわたしを見る優絆。
め、目立ちたくて目立ってたわけじゃないのよ⋯⋯。
優絆にも見られていた事実に顔が熱くなるのを感じ、うつむくしかなかった。
「⋯⋯顔真っ赤。そんな照れることねーだろ」
恥ずかしくて黙っているわたしを見て、ケラケラと笑う優絆の笑顔は屈託のないものだった。
