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「ベッドに上がって、痛めた方の足立てて」


と、言われた通りにしたけど、どうしましょう⋯。



この体勢だと、スカートがまくれてしまうわ。


スカートで必死に隠すけど、スカートの丈が短くギリギリで。




一人で「んー」とソワソワしていると、



「あ⋯⋯」



それに気づいた彼は、まわりに視線をすべらせると「これでも使え」と、その辺にあった大きめのタオルを持ってきてくれた。




「少しは隠れるだろ」


「え、ええ⋯ありがとう⋯」




付き合ってた頃の優しさは、いまも変わらず健在なのね。


さりげない気づかいが、とても嬉しい。




わたしが彼の手を離さなければ、いまも関係は続いていたのかしら⋯。






「足首だよな?痛めたの」



湿布とガーゼを持ってきた彼もベッドに座ると、わたしの足首にそっと触れた。



「確認するから、痛むとこ教えて」



優しく足首を触りながら、チラチラとわたしを見てくる。





触れられたところに痛みが走り「⋯っ」と思わず顔を歪めた。








「やっぱ痛むよな⋯ごめん」