夏葉の視線を追うと、

数人の男子生徒の中にスマホをいじって輪からはずれている銀髪の姿があった。





左側のサイドの髪を少し残して、耳上を2本のピンでバッテンに留め、またその上をピン1本で留めていた。


目にかかる前髪は左分けにしていて、顎のラインまで伸びるサイドの髪は残し、うしろの毛先を遊ばせていた。



大人びているのに、ヤンチャっぽさが残っている。



ぱっちり二重をふちどるまつ毛はすっと伸びて、頬にまで影を落としていた。





なんて綺麗なのかしら──⋯。



〝美しい〟ではなく〝綺麗〟という言葉がよく似合う。



女の子みたいな顔立ち、ううん、きっと女の子以上に綺麗。


女の子なら誰もが憧れる、肌荒れを知らないキメの細かい透き通るほど白い肌。



形のいいうすい唇に手脚はスラッと長く、モテ要素満載の彼。




眉は綺麗に整えられており、平行眉になっている。



わたしと同じ、平行眉に⋯。




平行な眉がよりいっそう優しさと儚さを、印象付けていた。