オムライスが出来上がるころ、わたしのスマホが鳴りディスプレイを確認すると、ママからの着信だった。
夏葉に「ちょっとごめんね」と言い、わたしは電話にでた。
「もしもしママ?」
『あ、秋妃ごめんね〜! 今日早く帰れる予定だったんだけど、急遽残業になっちゃったのよ〜!』
「え、そうなの? カラダは大丈夫なの?」
ここ最近いつも深夜に帰ってくるから、あまり睡眠時間が取れていないように感じるけれど⋯。
『カラダは大丈夫よ、いつも心配ありがとうね。それで夜ご飯なんだけど⋯』
言いにくそうにしながら言葉につまるママ。
ママの言いたいことは分かってるわ。
「ご飯のことは気にしないで。わたしが作っておくから、ママの分も残しておくわね」
『ありがとお秋妃! 本当いつも助かるわ。仕事終わったらすぐに帰るからね!』
電話を切ると、察した夏葉が、テーブルに盛りつけたお皿を並べながら、私に聞いてきた。
