拓人と露が付き合い始めた、花火大会の日。最後の花火が打ち上がってから、三人はしばらくずっと空を見上げてた。
薄暗がりの静かな世界に、止まったような三人だけの時間。
真っ暗な空を見上げていた私はガラにもなく、なんだか少し感傷的になってきた。
こういうのも、なんか楽しいな…。
なんでもない時間を誰かと一緒に過ごせるのって、けっこう幸せかも…。
でも…どうなんだろ…。
今はこうやって楽しい時間を二人と過ごしているけど、これから先ってどうなっちゃうのかな…。
高校生になって。
そして、大人になって…。
これから先ずっといつまでも、今みたいに仲良くしていられるのかな…。
いつかは二人と、離れたりするのかな…。
うーん…。
今はあんまり考えられないや…。

