沙耶は性格も良いし、明るくて面白い。

それに彼女だって、露ほどじゃないけれど綺麗な容姿にも恵まれてる。

そして、何よりも優しい奴だ。

きっと彼女は、これからの人生もどうにかうまく切り抜けていけるんだろう。

うなぎのようにぬるりぬるり、障害を笑いながらすり抜けられるような奴だと俺は思う。

だけど、露は違う。

誰かが水を与えてやらないと露は、雨が降るまで待ち続ける花になるだろう。

その時がきたら、俺が水を与えればいい。

じゃあ、もし…

もし、俺がいなくなったら…。

その時は…沙耶…。

お前だけが頼りなんだよ…。

他の誰かになんて頼りたくない。

そしていつか…

一度でいいから、露の本当の笑顔が見られたら…って思う…。

大切な彼女と、大事な友達。

露と沙耶には…

二人には必ず幸せになって欲しい…。