昔から俺は、露と一緒にいると、ふと感じることがある。

露がいない世界…というものを不意に想像させられることがあると、いいようのない強い不安に襲われる。

生きた心地のしない…恐怖に近い不安。

焦燥感…とでも言うんだろうか。

「露と一緒にいたい」

たぶん「好きだから」という気持ちが、間違いなく一番なんだと思う。

それと、もう一つの思い。

「露を一人にしちゃいけない」

…そう。

…それだ。

好きとは違う、露を手放したくない理由。

俺は、露を一人にさせたくないんだ。