「それで? 具体的にはどういったことが聞きたいの?」

「えっと……その、二人はどういう時に女の子に触りたくなる?」


 思い切ってそう尋ねると、二人は目を丸くしてわたしのことを見つめた。


「触りたくならないってことは、わたしって旦那様に『まだまだ子ども』って認識されてるのかな? それとも、子どもの頃から知ってるだけに、いつまでもチビに見えてるとか? っていうか、もしかしてわたし、色気ない?」


 本当は一つずつゆっくり尋ねるつもりだったのに、いざ口を開くと、疑問が次々と口を吐いて出る。
 ニコラスはうーーんと唸りつつ、そっと身を乗り出した。


「そうだねぇ。僕は博愛主義者だからなぁ。女の子のことは皆可愛いと思うし、愛でたくなる。触るとふわふわして気持ち良いし、軽率に撫でたくなるね。アイリスちゃんのこともそうだよ。リアンが怒らないなら、今すぐにでも抱き締めるんだけど」

「――――おまえ、いい加減にしないと、本当に首が吹き飛ぶぞ」


 ぼそりと呟きながら、アクセスがニコラスを横目で見る。ドスの効いた声音なのに、絶えず口に運ばれるスイーツのせいで迫力はない。