随分長いこと、私たちは愛し合っていた。
長い手足が絡み合い同化していくような感覚と、押し寄せる快楽の波に逆らうこともできず、いつしか自分の声を止めることもできなくなった。

「ああっ、宮田君」
もう許して。そう言いたいのに、次の波が私を飲み込んでいく。

「違うよ。こんな時に名字で呼ぶのはなしだ。俺の名前知らないの?」
「ううん、知ってる・・・修平、君」
「そう。これからは修平って呼んで」
「うん、あっ」

名前を呼ぶ前に、また襲われる。
終わりの見えない繰り返しの中で、私は修平に溺れていく。

その夜、私と修平は何度も愛し合った。
恋愛経験が豊かな方ではない私でも、2人の相性が良いのはわかる。
肌が合うってこういうことを言うのねなんて、思っている自分がいた。