太陽が西へ傾き始めた頃、 穏やかな風が、一際大きく吹いて、 木の葉のざわめきと共に、 少女の白銀を攫う。 少年は一瞬、全ての音が消える、 その少女しか見えなくなる。 瞳を大きく開き、少女を凝視した少年は、呟いた。 「──────────天使だ」 これがこの少年、紅深夜と、少女、美冷羽月の出会いだった。