あっけない。今までの気持ちが全部無駄になっちゃった。
もー、私バカだな。木下くんが他に好きな女の子がいるって、薄々気づいてたじゃん。
王子様だなんて。木下くんが王子様だったらお姫様は私じゃない。
私はお姫様になれない。
「でも、ありがとう。好きって言ってくれて嬉しかった。」
そうやって笑いかけないでよ。また勘違いしちゃいそうになるじゃん。
悲しそうに笑わないで。
「そっか。ごめんね。私こそ告白なんてしちゃって。驚いたよね。」
これ以上合わせる顔もなく、私は教室を飛び出した。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…