「好きですっ!」


「え?」


木下くんが驚いた顔でこちらを見る


「ずっと好きでした!友達と楽しそうに話してる姿も、サッカー部で活躍する姿も!全部、全部大好きで、王子様だったんです!」


「付き合ってください!」


2人しかいない教室に、沈黙が走る。


驚いた顔をしていた木下くんが、酷く切なそうな顔をして口を開いた。


「ごめん。俺は他に好きな人がいる。橘さんとは付き合えない。」