そう固く決意をした私は教室の戸をガラッと開けた。


　だけど。
　真碧(まみ)さんたちは教室の中にはいなかった。


　今日は心を落ち着かせたくて、いつもよりも早く学校に来ている。

　だから真碧さんたちが来ていなくても不思議ではない。


　とりあえず、真碧さんたちが来るまで自分の席に座って待っていよう。

　そう思い、席に座ろうとした、ら。

　ガラッと教室の戸が開く音がして、振り向くと……。

　そこには真碧さん、加織さん、桃萌(ともえ)さん、純菜さんが。


「彩珠(あじゅ)さんっ」


　私と目が合った真碧さんたちは、私の名前を呼んで私の席の周りに集まった。


「体調は良くなったの？」
　とか心配そうに私に声をかける真碧さんたち。


　そう。
　真碧さんたちとは決して仲が悪いわけではない。
　……表面上は。