いつも魅力的な空澄(あすみ)が。
 より一層、魅力的になっている。

 やさしい朝焼けの光。
 それが空澄のことをやさしく包み込んでいる。
 そうすることで空澄がよりキラキラ輝いている。

 そんな空澄は眩し過ぎて。
 直視することができない。

 はずなのに。
 空澄から目を離すことができない。


「本当だから」


 空澄から目を離すことができずじっと見つめていると。
 空澄が話し始めた。


「……?」


 だけど。

 本当って。
 何がだろう。


「凪紗たちの前で言った、あの言葉」


 あの言葉……?


「『特別』って言ったこと」


 え……。


「好きだから」


 それは。
 あまりにも突然で。


「俺は彩珠(あじゅ)のことが好きだ」


 一瞬、空澄が何を言っているのかわからなかった。


 だけど、すぐに理解した。


 空澄が私のことを……。

 そう理解したとたん。
 ものすごい勢いで心臓が暴れ出した。

 そして。
 血液が顔に集中しているのか。
 顔も熱くなってきた。


「彩珠の気持ちは、いろいろ落ち着いてから教えてくれればいいから」


 空澄が私のことを気遣ってくれている。


 だけど。

 その気遣いは必要ないよ。


 だって。