時が経ち、美味しく楽しいお茶会は終わり、いっぱいの(きら)めく星たちと白く美しい満月が夜空を飾る頃、舞踏会は幕を開けようとしていました。


ハートの女王「綺麗な海のような水色のドレスもアリスにお似合ですけれど、こちらの情熱的な真っ赤のバラのドレスも魅惑的ですわ。アリスは何をお気に召しましたか?


アリス「どれも素敵なドレスですが、こちらのキラキラした綺麗な白いドレスが気に入りました、女王様」

ハートの女王「そうね。清楚で純白なドレスが1番アリスらしくて素敵ですわ! これにいたしましょう」


キラキラしたレースをあしらい、フリフリがついた女の子らしいシンプルなラインの綺麗な白いドレスを着こなしたアリスが舞踏会の扉を開けると、アリスのあまりの美しさに そこにいた全ての人々が目を見張り賛称(さんしょう)の言葉でざわめきました。

その中から、1人の超絶格好良い王子様がアリスの前に進み出て来ました。


超絶格好良い王子様「よろしければ、私と一緒に最初のダンスを踊って頂けませんか」

アリス「はい」

超絶格好良い王子様「私の名は、コルスタンと申します、アリス」

アリス「コルスタン、出会えて光栄です」


コルスタン王子様「私もです、アリス」

コルスタン王子様は、ハートの女王の双子の兄で、白金の(つや)やかな髪に白金に輝いたくりくりの瞳に長いまつ毛、(うるお)った健康色の赤いくちびる、美白の肌のハートの女王にそっくりな美青年でした。

アリスはその世界一美しい美青年に一目惚れしてしまいました。

コルスタン王子様も愛らしいアリスを一目見て愛してしまったのです。




つづく(きっと。読者様の要望があれば続きを書かせて頂きます。)