「続きまして―、毎年恒例の告白大会が始まります」
アナウンスが入り、告白大会が始まった。
「○○ちゃん、付き合ってー!!!」
マイク越しにみんな愛を伝えている。
「ラブラブ~♡、私たちみたいに」
枝野先輩がそう言うと、
「そうだな」
坂井先輩も…、相変わらずのラブラブ間に安心する。
「先輩は告白されると思います?」
らんちゃんが手をマイクの形にして質問する。
『そうだな、俺みたいなかっこいい奴は告白されるに決まっている』
「かっこよかったらもう付き合っていますよ!」
パンダ先輩のボケにひなちゃんの鋭いツッコミをする。
にぎやかだな~なんて思っていたら、
「1年5組佐々木そうたくん、好き…です。付き合ってください」
という女子の声が聞こえた。
「えっ」
そうたくんも驚いているみたい、というかほかのみんなが本人よりも驚いている。
『なんだと、そうたが告白さ・れ・た!』
「すごいね~」
普段だったらみんなみたいに反応しているのに…なんで?
苦しい、悲しい、この気持ちは一体…?
そうたくんは、この告白にこたえるのかな。
「ごめんなさい、他に好きな人がいるから付き合えない」
私はなぜか嬉しかった。
『せっかくだったけど…好きな人がいるんだな!誰だ、誰だw』
パンダ先輩が茶化している。
それに怒ったり、みんなと仲良くしたり…もう少し、この平穏な生活が続くと思っていた。