いつもお姉ちゃんに、素直になれない私。


『大好きだよ!』という想いを

巻き付いているお姉ちゃんの腕に

私の腕を絡めることで、アピってみた。



お姉ちゃんも寝てるだろうし

こんなんじゃ伝わらないか。

もう少し、甘えたくなってきちゃったなぁ。


私はお姉ちゃんの肩に、自分の頬をスリスリスリ。




幸せ過ぎる~。


お姉ちゃんに甘えたまま

もうちょっと寝ようっと。




幸福感でニヤケながら

私は夢の世界に

片足を突っ込んだところだったのに……


「可愛い」


私の耳に、吐息交じりの甘い声が届いて


「ねぇ
 早く俺だけのものになってよ」


更に強い力で

後ろからギュッと抱きしめられたから



あわわわわ……

この声……お姉ちゃんじゃない!!



わわわ…私が大好きな……

おおお…推しの……


きょ、きょきょ……狂くん??



私は動揺を隠せず、オロオロオロ。

震えるように、肩を揺らしてしまう。