階段を駆け上がる足音の後


ーーバタン。


2階の純恋の部屋のドアが

勢いよく閉まる音が

家じゅうに響いている。




あれ……?

これって……逃げられた?!



玄関に立ち尽くしたまま

俺は現実が理解できない。



今から俺と一緒に

純恋の作った夕飯を

仲良く食べるんじゃないの?



純恋の部屋のシングルベッドで

お互いの温もりを感じながら

眠るんじゃないの?



純恋の家の中。


大好きな子と二人だけで過ごす

ラブラブした時間を想像して

俺は、今日もアイドルを頑張ったのに!!