「狂くん、こういうのはやめて。
 私はただの…狂くんファンで……」


まだ恥ずかしがってるの?



俺に見つめられて

顔が真っ赤になっちゃうって

本当に可愛いすぎでしょ?



俺は純恋の前に立ち上がる。



手を伸ばし

触れたくてたまらない純恋の頬に

手のひらを押し当てた。



「俺はね、心の底から思っているんだよ。

 『大好きな子をお姫様にしてあげること』

 それが、この世に生まれた男に課せられた
 天命だって」



ねぇ、俺の気持ちをわかって。


俺が王子様になりきってまで、愛でたい相手。

それは、純恋しかいないんだよ!!


小3の時から、ずっとね。


この恋の情熱は、初恋が芽生えた瞬間から

10年以上も、燃えたぎっているんだからね。