「俺からの甘いキスの熱
 夜になるまで忘れないでね」


「……」


「純恋、期待してて。
 今夜はもっともっと極甘なキスを
 プレゼントしてあげるから」




狂くんは、私の唇を親指でなぞると


「行ってきます」


至近距離で、アイドルウインクを飛ばした。


そのままドアを潜り抜け、階段を駆けおりていく。




狂くんがいなくなった部屋。


「ひゃぁぁぁぁぁ///」


(うず)きまくる心臓に手を当て

悶えるようにベッドに転がる私。


狂くん!

これ以上、私のハートをかき乱さないで!



アイドルとファンとの一線

私は、超えたくないんだからね……



もう、アウトな気もするけど……