「いたいた、お姉さん〜、体調でも悪いの?」 突然ベンチのに男性が滑り込んできて、無理矢理肩を抱いてきた。 見知らぬ若い英国人風の男性だ。 ……だれ? この人。 馴れ馴れしい上に、お酒臭い。なんだかまずい予感がする。 「…いえ、大丈夫です。失礼します」 キッパリ断ったつもりだが、男性はヘラヘラと笑いながら前を横切ろうとした私の腕をぐっとつかんできた。