浮上、いや違う。お姫様だっこされている。 「なっ、ちょっと、おろして……っ」 「……おろさないよ。今のはちょっと傷ついた」 傷つく…? 私を抱いたままリビングを移動し、奥のベッドルームのドアを器用にひらく。 そして、部屋の真ん中でひときわ存在感を放つ、キングサイズのベッドに、すこしだけ乱暴に私を投げた。 「わぁっ……!」 ぼふん!とマットレスに沈まる体。