「天下の御門千晴、気にならないの?」
ちょっとはきゃーきゃーしたらどう、と真央が続ける。
「ごめん。私そういうタイプじゃないから」
自分史上最高レベルのキリッと顔でいうと、
「なーにクールぶってんだって。限界腐女子のくせにー」
というつれない返事と共に、額へのデコピンが返ってきた。
「いっっっだっ、え、真央こわーい。ちひろ〜、泣いちゃうかも〜」
「ぶりっ子もやめろや、地味にサマになってんのマジ笑う」
クールな真央がけらけらと笑った。
青い空に白い雲が見渡せるここ、屋上には、私と真央のふたりしかいない。
「いや、でも私ね、ワンチャン、千尋なら御門のこと落とせると思うんだけど」
御門 千晴(みかど ちはる)。
学園でも数少ないモテ男で、顔が恐ろしく整っている、らしい男。カッコいいというよりかは綺麗めな、美しい顔立ちをしていて、件の暴走族、ノイズの総長である、らしい。
「そうか?こちらしがない腐女子。喋る機会があった暁には次の日女子からの嫉妬で殺されるかもしれん」
それは大袈裟、と笑いつつ2人でお弁当を食べる。
「御門、すげー顔整ってるけど。千尋が見たことないの、本当にやばいと思う」
「暴走族とかいうのと積極的に交流しにいこうとする方がやばいと思う」
「それは確かに」
真央は小さく笑った。
「私、ちょっとお手洗い行ってくる」
「了解」
屋上からはお手洗いは少し遠い。でもここは人気がない癖にすばらしい居心地だから、こうしてお弁当持参で毎日お昼にここを訪れている。
それにしても、御門千晴、恐ろしい男だ。噂では、一目見ただけで人々を恋に落とし、喋れば失神する域だという。本当に人間なのか?
御門千晴だと長いから、以降親しみを込めてちーちゃんと呼ぼう。ちーちゃんったら本当に魔性である。ここまで聞くとそのご尊顔を拝見してみたいところだが、好奇心は猫をも殺す。余計な真似はしないでおこう、そうひとり決心し、お弁当を片付け始めた、そのとき。
ちょっとはきゃーきゃーしたらどう、と真央が続ける。
「ごめん。私そういうタイプじゃないから」
自分史上最高レベルのキリッと顔でいうと、
「なーにクールぶってんだって。限界腐女子のくせにー」
というつれない返事と共に、額へのデコピンが返ってきた。
「いっっっだっ、え、真央こわーい。ちひろ〜、泣いちゃうかも〜」
「ぶりっ子もやめろや、地味にサマになってんのマジ笑う」
クールな真央がけらけらと笑った。
青い空に白い雲が見渡せるここ、屋上には、私と真央のふたりしかいない。
「いや、でも私ね、ワンチャン、千尋なら御門のこと落とせると思うんだけど」
御門 千晴(みかど ちはる)。
学園でも数少ないモテ男で、顔が恐ろしく整っている、らしい男。カッコいいというよりかは綺麗めな、美しい顔立ちをしていて、件の暴走族、ノイズの総長である、らしい。
「そうか?こちらしがない腐女子。喋る機会があった暁には次の日女子からの嫉妬で殺されるかもしれん」
それは大袈裟、と笑いつつ2人でお弁当を食べる。
「御門、すげー顔整ってるけど。千尋が見たことないの、本当にやばいと思う」
「暴走族とかいうのと積極的に交流しにいこうとする方がやばいと思う」
「それは確かに」
真央は小さく笑った。
「私、ちょっとお手洗い行ってくる」
「了解」
屋上からはお手洗いは少し遠い。でもここは人気がない癖にすばらしい居心地だから、こうしてお弁当持参で毎日お昼にここを訪れている。
それにしても、御門千晴、恐ろしい男だ。噂では、一目見ただけで人々を恋に落とし、喋れば失神する域だという。本当に人間なのか?
御門千晴だと長いから、以降親しみを込めてちーちゃんと呼ぼう。ちーちゃんったら本当に魔性である。ここまで聞くとそのご尊顔を拝見してみたいところだが、好奇心は猫をも殺す。余計な真似はしないでおこう、そうひとり決心し、お弁当を片付け始めた、そのとき。
