香がキラキラした目で陵を見つめている。 いつのまにこんなに陵をこんなにも熱い視線で見つめるようになったのか。 もやもやしたものが広がっていく。 「楓!勝ったよ!陵が勝ったよ!」 「うん…」 「どうしたの楓、顔色悪いよ?」 「ちょっと、外の空気吸ってくるね。」 香が心配そうな目をしていたが、一緒にいたらもっと悪くなりそうだった。