「はい、これが君の楽器ね」
バスクラはショート管とロング管があり、指とかは基本変わらないがロング管の方が少し長く、出る音も多い
今回、後輩くんにはショート管を使ってもらう
私がロング管を使っているので来年からはこっちだ
「…大きいですね」
「まぁね、かっこいいでしょ?」
スラッと長く、黒にシルバー、凄くかっこいい
「…君が」
後輩くんと向き合う形になるよう後ろを向く
「クラリネット一途なのは知ってる」
クラリネット志望の子達のお手伝いをしてたから
「今はそれが受け入れられないのも分かる」
それほど大好きだったと思うから
「だから、バスクラのかっこいいところとかどれだけ重要なのか、全部教える」
「私が君の先輩である限り」
「バスクラを君の最高の相棒になるよう」
「君を育てる」
全て此処から始まった
