「これって、あたし達の高校じゃない?」


由佳が紙を見て言った。


「あら、本当?よかった」

「確かに。でも、どなたですか?」


不審者だとマズイと思った春稀は、少し警戒しながら言った。


「失礼、自己紹介をしなくちゃね。私は、古海里沙子(フルミ リサコ)。今日からあなたたちの担任なの」

「えっ!?イベリコは!?」

「イベリコ…。ああ、伊部先生の事?彼は今、入院してるわ」

「入院…!?」

「昨日、事故にあったみたいよ」

古海里沙子はさらりと言った。