―「……で、全員終わりっ」


ロビンから始まり、シリアで終わった自己紹介は、春稀の寝起きの頭を、完全に目覚めさせた。


「腹減った」


春稀はそう呟くと、あくびをしながらキッチンに消えた。


「春稀ー、俺コーヒー」

「俺はココアしかいれねえ。自分でやれ」


春稀はレオにインスタントコーヒーの袋を投げた。


「あ、水島君」

「…ややこしいから、下の名前で呼べ」

「ピノが刺されたわ」

「…は?」


突然のキオナの言葉に、春稀の動きは止まった。