「今…、今、マウスゆうたか…?」

「言ったわ」

「嘘、やろ…?」


シリアは膝から崩れ落ちた。


「嘘や、あいつはそんな事やるような奴とちゃう…。地下牢におんのもあたしをかばって入ったんや…。あいつはホンマはええ奴なんや…」


先程までの威勢の良いシリアは何処にも居なく、かわりに気の弱いシリアが居た。