~金曜日~
何にも手掛かりがつかめず、最後の日になってしまった。
「あぁ~、パンダ先輩さようならぁぁ⤵」
「今までありがとう」
「立派でした先輩」
「ご愁傷様でした」
私、ひなちゃん、らんちゃん、そうたくんの中1メンバー4人が少しふざける。
『おい、俺はこのまま一生パンダなんて嫌だぞ!』
「あきらめなよ~」中本先輩が軽く言う。
『おい、枝野としゅんすけもなんか言えよ』
2人のほうを見ると、手をつないで見つめあいイチャイチャしていたのだ。
「あー…」
『おい!』
みんなが当たり前みたいな反応をしていると、
ツンツンッ!
肩を指で軽くたたかれビックリする。
「おい、あの二人って…」
そうたくんが小声で呟いた。
多分知らないのか、そうたくん。
みんなにバレないよう教えるために私も小声で答える。
「2人はラブラブカップルなんだよ」
そうたくんは目を見開いてびっくりしている。
まあ、意外といつでもラブラブしているんだけどね。
諦めモードに入っていたけど、
「みんな、もう少し図書室の中を探してみない?」
司書さんの言葉でみんながゾロゾロと立ち、探し出した。