次の日、いつもより早めに登校し自分の席で大好きな本を読んでいる。
ページを進めようとすると、
「このみっ」
へっ!突然名前を呼ばれて心の中でびっくりしちゃった。
「なにっ、そうたくん」
彼の名前は佐々木そうた。
小学校のころ何回か同じクラスになったことがあって、
男女共に仲良くするフレンドリーな男の子。
全然話すけど、なんかまぶしすぎて別世界で生きている人って感じがする。
「ちょっとここでは話しにくいから廊下行こう」
ん?なんか大事な話でもするのかな?
考えながらそうたくんについて行った。
~廊下~
急に止まったと思ったら、小さな声話し始めた。
「あのさ、昨日たまたま図書室前を通った時、見たんだ。パンダを」
…えええええ!!!
こんなに早く見つかると思っていなかったから叫んじゃった。
つまり、パンダ先輩の秘密を知る3人のうちの1人が、そうたくんだったんだ。
「話は聞いてたの?」
冷静さを取り戻した私は、そうたくんの目を見てじっと待つ。
「あぁ、全部聞いた。」
そっか、よりによってクラスメイトに…。
「わかった、放課後図書室に来てね」
ほかの人にも知られちゃった以上、絶対に元に戻さないと。
頑張れ私。エイ、エイ、オー!