【SR】松嶋家の『殺意』



こうなったら、後は家に帰るだけ
だ。
何かがひっかかるけど…何かが…


喉の奥に小骨が引っ掛かったよう
な気持ち悪さ。


ん?


ゴホンッ!と咳払いした茂男の喉か
らは……小骨。


さっき真紀子に生ゴミ乗っけられ
た時、何かの拍子で口の中に入っ
たのだろう。


「ティッシュ・ド・ペーパー取って…」


受け取ったティッシュに、丁寧に小骨
を包み、ゴミ箱に捨てる。


あ〜すっきり♪
って訳にはいかず、やっぱり何か
が茂男の胸を掻き回しているよう
だ。


「……―――あ!」