【SR】松嶋家の『殺意』



 ………
 ………………
 ………………………


「ん…んんっ…うっ…」


息苦しさと猛烈な吐き気に襲われ
て、茂男は目を開けた。が…


「痛っ!」


眼球に突き刺さる何かに痛みを感
じ、再び目を閉じる。


顔面を覆っている物を払いのけ、
横たわっていた身体を起こしてみ
ると―――


傍らには、魚の骨やら玉ねぎの皮
やら……


「何だよこれ!?
何で生ゴミが顔の上に乗っかって
んだよ!」


憤慨する茂男の前に、浮浪者が立
ち塞がった。