―――が、しかし… 不運にもその生ゴミは、身代金の 入った紙袋にスッポリと納まってし まった。 この広い公園で、よりによってた った十数センチ四方の面積にhit するなんて… 狭い紙袋の入り口に頭を突っ込ん でみるものの、なかなか上手く取 り出せない事に、犬の苛立ちも徐 々に募っていく。 『え〜い、もうこのまま持ってっ ちゃえ〜!』 と言ったかどうかは謎だが、紙袋 ごとくわえて走り出した。