翔平はうんうんうんうんと激しく大きく頷き同意を示しながら、笑顔を見せる。
「分かるよ、俺は100%分かってるよ、二人にとってこんなデリカシーのない言葉はないって、俺がいっちばん分かってるよ、分かってる、でもなんで言うか」
「なんで」
「晴人と涼香に、メリットも一応ある」
翔平は目を細め、誰にも聞かれないように小声で言う。
ガラガラッとまた店員が焼き鳥の12本盛り合わせを運んでくると、なぜか翔平は黙り込み、店員が出て行ったのをしっかり見届けてから、翔平はまた口を開いた。
「二人な、お前らやで。涼香、涼香に話してるんやで、何さっきからトマトばっか食うてん、あと1切れしかないやん、まあええわ。あんな二人な、9割9分『付き合うことはない』言われててん、高校の奴らによ。『あいつらはない』みんーーーな口を揃えて言いよるからな、『付き合うてたらどうする?』ってこっちから吹っ掛けてん、この間。みんーーーな『いやいや、ないわ、ない方に賭けるわ』言うて、この賭け、俺だけ『ある』方に賭けてん、今。そいで『もし俺東京行って、二人付き合うとったら一人2,000円払えよ』言うて、東京来たんや。一人2,000円やから8人で16,000円手に入る」
翔平の話は長い割にくだらなかった。しょうもない。
「翔平だけが得するだけやんけ」
晴人が笑った。
「分かるよ、俺は100%分かってるよ、二人にとってこんなデリカシーのない言葉はないって、俺がいっちばん分かってるよ、分かってる、でもなんで言うか」
「なんで」
「晴人と涼香に、メリットも一応ある」
翔平は目を細め、誰にも聞かれないように小声で言う。
ガラガラッとまた店員が焼き鳥の12本盛り合わせを運んでくると、なぜか翔平は黙り込み、店員が出て行ったのをしっかり見届けてから、翔平はまた口を開いた。
「二人な、お前らやで。涼香、涼香に話してるんやで、何さっきからトマトばっか食うてん、あと1切れしかないやん、まあええわ。あんな二人な、9割9分『付き合うことはない』言われててん、高校の奴らによ。『あいつらはない』みんーーーな口を揃えて言いよるからな、『付き合うてたらどうする?』ってこっちから吹っ掛けてん、この間。みんーーーな『いやいや、ないわ、ない方に賭けるわ』言うて、この賭け、俺だけ『ある』方に賭けてん、今。そいで『もし俺東京行って、二人付き合うとったら一人2,000円払えよ』言うて、東京来たんや。一人2,000円やから8人で16,000円手に入る」
翔平の話は長い割にくだらなかった。しょうもない。
「翔平だけが得するだけやんけ」
晴人が笑った。



