そしてまた目が合うと、私に覆いかぶさるように晴人が上半身を移動させてきた。
後ろにまっすぐついていた手を、なぜか私はゆっくり折り曲げ、背中をゆっくり床の方に下ろしていく。晴人はなぜか私の上にまたがってきた。

これは普通に恋人ってやつやんか。

そう思いながらも、近づいてくる晴人の唇を私はなぜか受け入れていた。

そしてなんか知らんけど、私たちは時間を忘れるくらいのキスをした。

普通に終わらないキスをした。

やればできるやん、とどこか他人事のような自分もいたし、もし晴人と深いキスをしてるなんて事実を真正面から受け止めようとしたならば気が狂いそうになる。

「好きやで」

唇をやっと離した晴人は言った。

「え?」
「俺、涼香のこと、好きやで」

脳が働くのをやめたらしい。
言葉の意味を理解できなくなってしまった。

話が、話がちょっと違う。

告白なんてするキャラちゃうやん。
理想のタイプの色白童顔巨乳はどこいったん。

「本気で言うてんの」
「本気」

思いの外、晴人が真剣な表情を崩さないから私はちょっと笑うしかなかった。

待って。

ちょい待ってくれ。

晴人、私のこと好きやったん?

私は晴人から告白された。