廉堂 翔悟は物心つく前から女性に囲まれていた。
多分容姿に恵まれたせい。
それから実家が比較的裕福だった事も関係していると思う。
色んな女性に囲まれて、やっと自衛ができるようになったのは大学生の頃だろうか。
自棄になる事は無かったけれど、同級生より恋愛は多かったと思う。だから結構、女性というものに辟易としていた。
付き合うのは割と簡単なのに、別れるのは難しい。何が気に入らないのかと詰られるひと騒動に、段々と面倒臭くなってきた。
似たような状況にある弟に話すと、信じられないものを見るような目をされた。
弟が博愛主義を自称する恋愛観の方が、翔悟には理解できないが。
『兄貴の好きって難儀だな。もっと単純でいいのに』
そう笑う弟にムッと顔を顰めた。
多分容姿に恵まれたせい。
それから実家が比較的裕福だった事も関係していると思う。
色んな女性に囲まれて、やっと自衛ができるようになったのは大学生の頃だろうか。
自棄になる事は無かったけれど、同級生より恋愛は多かったと思う。だから結構、女性というものに辟易としていた。
付き合うのは割と簡単なのに、別れるのは難しい。何が気に入らないのかと詰られるひと騒動に、段々と面倒臭くなってきた。
似たような状況にある弟に話すと、信じられないものを見るような目をされた。
弟が博愛主義を自称する恋愛観の方が、翔悟には理解できないが。
『兄貴の好きって難儀だな。もっと単純でいいのに』
そう笑う弟にムッと顔を顰めた。