「い、いいのよ……しょうがないわ、若いものね」
なのでついそう返すと、翔悟は何だか不機嫌そうな顔をした。
「それって元彼と比べてる?」
「──はい?」
思わず元彼を思い浮かべて、恥ずかしくなる。
そんなつもりは無かったが、そう取られたのだろうか。
「ち、違うけど……その、前の彼はあんまり……淡白っていうか……あーいや、うん。何言ってんだろ、私」
むしろ比べるなと言われて思い出してしまった。頭に響くのは昨日、翔悟が何度も自分を呼ぶ声と──……
「と、とにかく全然何にも思い出してなんていません!」
急いで不埒な思考を頭を振って追いやる。
(あー、もう恥ずかしい)
けれど翔悟の機嫌は上向いたらしく、にんまりと口角を上げている。
「そう?」
そのままベッドを降りてスタスタ歩く翔悟に華子は悲鳴じみた声を上げた。
「ちょっ、服着てよ!」
「え? だって昨日全部見たでしょ?」
しれっと言わないで欲しい。そういう問題じゃない。
別に好きで見た訳でも──そもそも見て見て言ってきたのは自分のくせに……
(あーもー)
また思い出そうとしている。もしかして自分は変態なのだろうか。
なのでついそう返すと、翔悟は何だか不機嫌そうな顔をした。
「それって元彼と比べてる?」
「──はい?」
思わず元彼を思い浮かべて、恥ずかしくなる。
そんなつもりは無かったが、そう取られたのだろうか。
「ち、違うけど……その、前の彼はあんまり……淡白っていうか……あーいや、うん。何言ってんだろ、私」
むしろ比べるなと言われて思い出してしまった。頭に響くのは昨日、翔悟が何度も自分を呼ぶ声と──……
「と、とにかく全然何にも思い出してなんていません!」
急いで不埒な思考を頭を振って追いやる。
(あー、もう恥ずかしい)
けれど翔悟の機嫌は上向いたらしく、にんまりと口角を上げている。
「そう?」
そのままベッドを降りてスタスタ歩く翔悟に華子は悲鳴じみた声を上げた。
「ちょっ、服着てよ!」
「え? だって昨日全部見たでしょ?」
しれっと言わないで欲しい。そういう問題じゃない。
別に好きで見た訳でも──そもそも見て見て言ってきたのは自分のくせに……
(あーもー)
また思い出そうとしている。もしかして自分は変態なのだろうか。



