「あ、や……っ!」
「沙綾」
意地悪な甘い責めに身を捩ると、肌を守っていたすべての布を取り払われた。
「綺麗だ、とても」
自信のない身体を晒すのは恥ずかしかったが、拓海の言葉を信じて身を任せる。
膝を割られ、その間に腰を据えた拓海の指が、一番敏感な部分にそっと触れてきた。
「んぁっ!」
「敏感だな。そんなに可愛い反応をされると、こっちが煽られる」
「あ、そんなの、知らな……」
「妬けるな。君をこんなにエロい身体にしたアイツに」
アイツとは、元彼の雅信のことだろうか。
眉間に皺を寄せ、苦しげな表情をした拓海は、沙綾の過去に嫉妬しているように見える。
「違う。こんなの、拓海さんが、はじめて……」
こんなに身体が熱くなり、触れられた場所すべてが溶けそうなほど心地よく、もっと蕩けさせてほしいと不埒な考えが浮かんでしまうのは。
「触れられただけで、こんなに……」
はしたないことを言ってしまったと口を噤むが、拓海は続きを聞きたがった。



