元聖女ですが、過保護だった騎士が今世(いま)では塩です。


「ミス・クローチェ」
「……っ」

 窘めるような言い方に、ぐっと奥歯を噛む。

「明日、早速支度を。学園側には私から話しておきましょう」
「……」
「今日はもう遅い。寮の警備を強めてもらいますから、部屋に戻って早く休んでください」

 先生が、守ってはくれないんですか?
 そう言いたくても、言えなかった。

「念のため、部屋の鍵と窓はしっかりと締めてくださいね。ミス・スペンサー。ミス・クローチェをよろしくお願いします」
「は、はい!」

 アンナがしっかりと頷いてくれて、私は小さく彼女にお礼を言った。