Forbidden Love~どうか私に鏡を下さい。





「ご結婚、おめでとうございます~!」

私とジョシュアさんは、バルコニーに出て、集まった民に手を振った。
皆の熱狂的な歓声に、胸が熱くなる。



まだどこか信じられないけど、私はついにジョシュアさんと結婚し、アルシオンの王妃となった。
地味で目立たない事務職の私が異世界で王妃…
信じられないよねぇ。



元の世界に帰りたい気持ちはもうほとんど無くなった。
だって、こっちにはジョシュアさんやおばあさんやイザベラさんがいるんだから。
そうそう、お義父さんである先代の王様もね。



海外旅行が趣味だったから、遠い外国に来たと思えば、異世界だって、なんてことない。



この世界では、黒髪は、聖なるものと考えられているようで、民達は私のことをとても歓迎してくれている。



私のいた世界より文明はずっと遅れているけれど、その代わり、自然に溢れている。
空は青いし、緑が多く、空気は美味しい。
それに優るものなんか、ないのかもしれない。



不安がないわけじゃないけれど、皆がいてくれるから、きっと大丈夫だ。



(ありがとう!私をこの世界に呼んでくれて…)



もう私に鏡は必要ない。



私はこの世界で生きていく!



~fin.