Forbidden Love~どうか私に鏡を下さい。

「晩餐会には来られなかったんですね。」

「は、はい、来られてる方々はみんな身分の高い方ばかりですし、気後れして帰って来ました。」

「そんなこと気にされなくて良かったのに。
そういえば……舞踏会で仲良くなられた方がいらっしゃったようですね。」

え?なんでそんなこと知ってるの!?



「仲良くっていうか…鏡のことをお訊ねしてたんです。」

「鏡の…?」

あれ、ジョシュアさんにはまだ話してなかったかな?



「私、鏡の魔法でこちらの世界に呼び出されました。
それで、元の世界に帰るにもやっぱり鏡がいるらしいんです。
それも、大きくてわずかな歪みやくすみさえない精巧な鏡が。
鏡職人のローランさんが作った鏡なら良いらしいのですが、ローランさんはもうずっと前に亡くなられているようです。」

「そうですか。大きくて精巧な鏡ですね。
私も気にかけておきますね。」

「どうかよろしくお願いします。」



ジョシュアさんはお茶を飲み、他愛ない会話をしてから
帰って行かれた。



ああ、緊張した。
ジョゼットさんの時はなんとも思わなかったけど、男性に戻られて、しかも王様になられてからはやっぱり酷く緊張するね。
今までみたいには出来ないよ。
せめて、おばあさんかイザベラさんでもいてくれたら、少しはマシだったんだけど。