Forbidden Love~どうか私に鏡を下さい。

舞踏会の後には、晩餐会があった。
でも、そういうのは肩が凝るからやめとこうとおばあさんが言うから、私達は家に戻った。



「今日は疲れたね。」

「気疲れしたんじゃよ。」

綺麗に結い上げられた髪をほどき、ドレスをいつものものに着替えた。
まるで、魔法が解けたシンデレラみたいだ。
あ、シンデレラは言い過ぎかな。
私達は、料理人の作ってくれた夕飯を頬張った。



「王子とのダンス、素敵だったよ。」

「確かに息が合ってたな。」

「そ、そうですか?」

思い出しただけでも、なんだか胸が弾む。



「あんたと踊ってた貴族の坊やが、唖然としてたよ。」

「え?」

あぁ、そういえば、最後の曲をロッシュさんと踊ろうとしてたんだ。
すっかり忘れてたよ。



あ、連絡先の交換…は、この世界ではどうやるんだろう?
ネットも電話もない。
住所も聞くの忘れてしまったし、私も言ってない。
万一、ローランの鏡がみつかっても、これじゃあ連絡してもらえない。
そういえば、私、名前を言ったかな?
多分、それすらも忘れてたような気がするよ。
私は深い溜め息を吐いた。



「溜め息なんか吐いてどうしたんじゃ?」

「ロッシュさんの連絡先を聞くのを忘れてたので。」

「あの男が気に入ったのか?」

「ち、違います。
ローランの鏡のことで…」

「ローランの鏡?
あぁ、元の世界に戻るのに必要なんじゃな。」

「はい。」

私は頷いた。