Forbidden Love~どうか私に鏡を下さい。

「ロッシュさん、おかしなことを聞きますが、お家に鏡はありますか?」

「鏡?そりゃあ、あるよ。
なかったら、身だしなみを整えるのに困るじゃないか。」

「どんな鏡ですか?
大きいですか?
良い鏡ですか?」

「えっ!?
まぁ、普通じゃないかな。」



普通って、わかりにくいよね。
どこのお屋敷にもあるって意味だろうか?
どこにでもありそうなものなら、残念ながら良い鏡ではないかもしれないね。



「どうして鏡のことをそんなに訊くの?」

「え、えっと、鏡が好きだからです。」

「そうなんだ。うちにはローランの作った手鏡があるよ。」

「ローラン?」

「君、鏡が好きなのに、ローランを知らないのかい?
ローランは、鏡職人だよ。
彼の作る鏡は、僅かな歪みも曇りもないと言われているよ。」



えっ!?そんな人がいるの?
じゃあ、ローランさんに鏡を作ってもらえば、それで帰れるんじゃ…
でも、きっと高いだろうなぁ。



「ローランさんは、どこに住んでるんですか?」

「ローランは、もうずっと昔に亡くなってるよ。
だから、彼が作った鏡はすごく高価なんだよ。」



な、なんですと!
もう亡くなってるの?
じゃあ、作ってもらうことは無理なんだ。
ローランさんが遺した鏡を探すしかないんだね。