Forbidden Love~どうか私に鏡を下さい。

暇な時に御屋敷の物置を探してみたけれど、ここには残念ながら大きな鏡はなかった。
元の世界に帰るには、一流の職人が作った大きな鏡が必要らしい。
ただ大きいだけではなく、ほんの僅かな歪みもない精巧な鏡じゃないとだめなんだって。
私が呼び出された鏡は、私がぶつかってヒビが入ってしまったからもう使えないらしい。
あれさえあれば、すぐにでも帰れたのに。



でも、お城にもここにもないとなると、一体、どこにあるんだろう?
サーマリーさんはもってないかな?
今度、おばあさんに聞いてみてもらおう。



日中はすることがないから、近所を散歩したり、町まで出てみたり、たまには昼寝をしてみたり。
退屈だけど、穏やかな時間を過ごした。



考えてみれば、この世界に来てから、大変なことばかりだったもんね。
そういえば、こっちに来てから、一体どのくらいの時が流れたんだろう?
私は今頃行方不明者として捜索されてるのかな?
いなくなったのが海外だから、なかなか本腰入れては探してもらえないだろうな。
っていうか、どれだけ探してもみつかるわけないんだけど。
まさか異世界に行ってるなんて思う人はいないだろうし、私の世界には魔法使いなんていないんだから、救う手立てもないよね。