Forbidden Love~どうか私に鏡を下さい。

おばあさんはなかなか帰って来なかった。
嫌な予感が大きく膨らんでいく。



「ただいま。」

おばあさんが戻ったのは、日が暮れるほんの少し前のことだった。



「お母さん、どうだったんだい!?」

「とにかく、何か食べさせてくれ。
長い間待たされて、腹がペコペコじゃ。」

部屋に夕食を運んでもらった。
私達は、一刻も早く結果を知りたいのに、おばあさんはただ黙々と、料理を口に運んでいた。



「ふぅ~…」

ひとしきり、食事をすると、おばあさんはワインを一気飲みした。



「うまくいった。」

「えっ!?」

「じゃから、王様と会えることになったんじゃ。
明日、行くぞ。」

王子やイザベラさんの顔が明るく輝いた。



「良かった!
ありがとうよ、お母さん!」

「サーマリーのやつ、さんざん待たせたあげく、なかなか良い返事をせんじゃった。
あやつは甘いものが好きじゃから、好物のチェリーパイを持って行ったんじゃが、それを渡したら、渋々了承しおった。」



たかがチェリーパイでうまくいくの!?
えらくつまらない袖の下だね。
でも、それでうまくいったのなら、チェリーパイ様々だね。



「それから、チャールズじゃが、まだおったぞ。」

「チャールズが!?」

「じゃが、具合が悪く、ずっと伏せっているらしい。」

「チャールズが……」

王子はかなりショックを受けているようだった。